歯周組織を回復させる
再生療法とは?
再生療法とは、歯周病によって歯ぐきが痩せてしまったり歯を支えている歯槽骨が溶けてしまったりした場合に、歯ぐきやあごの骨などの歯周組織を外科手術によって回復させる治療法です。
再生療法では縫合が重要となりますが、肉眼ではしばしば歯ぐきをうまく縫い合わせることができないことがあります。そのため、恵比寿デンタルクリニック東京では、縫合の際にマイクロスコープを使用して治療を行います。
恵比寿の歯医者「恵比寿デンタルクリニック東京」で行う
再生療法について
歯周組織の再生療法には、エムドゲイン、GTR、骨移植があります。また、歯周形成外科として、FGG(遊離歯肉移植術)とCTG(結合組織移植術)があります。
エムドゲイン
エムドゲインは、スウェーデンのビオラ社で開発された歯周組織再生誘導材料です。主成分は、子どもの歯が生えてくるときに重要な働きをするタンパク質の一種であるエナメルマトリックスデリバティブです。
歯の周りにある汚れや悪くなった組織を取り除き、骨量が減ってしまった部分にエムドゲインゲルを注入して歯周組織の再生を促します。歯がつくられるときと同じタンパク質のため、自然と吸収され再生が始まります。
エムドゲインにより
歯周組織を再生した事例
重度の歯周炎により他院にて抜歯が必要と診断されましたが、「できるだけ歯を抜きたくない」とのことで、恵比寿デンタルクリニック東京にご来院されました。左下の歯がグラグラしており、被せ物が何度も取れてしまうような、かなり症状が進行している状態でした。
治療ではまず、歯周炎により歯の周りにある汚れ、悪くなった組織を除去。その後、歯槽骨と歯根を整え、歯周組織再生のために骨量が減っている部分にエムドゲインを塗布しました。その結果、歯槽骨の再生が認められ、歯の動揺(グラつき)も軽減し症状が安定。改めて被せ物を製作し、メインテナンスで経過を観察していきます。
GBR
人工膜(メンブレン)を用いた歯周組織再生療法です。歯の周りにある汚れ・悪くなった組織を完全に除去した後、骨量が減った部分にメンブレンを設置することで、歯周組織の再生を促します。吸収性のある膜組織を使用するため、治療後のメンブレンの除去手術は不要です。
骨移植
歯槽骨が溶けてしまい、骨が失われた部位に自家骨や人工骨を移植する治療法です。骨を移植する部位の周囲に虫歯や歯周病がある場合には、それらの治療後に移植を行います。
FGG(遊離歯肉移植術)
歯ぐきが下がってしまった部分の周囲に、上顎の口蓋から上皮のついた歯ぐきを切り取って移植します。
CTG(結合組織移植術)
上顎の口蓋から結合組織だけを切り取り、歯ぐきが下がっている部分の上皮と骨膜の間に移植します。こうすることによって、歯根面を覆う歯ぐきに厚みを出します。
術後のケアで再発防止を
手術によって再生した歯周組織も、その後のお口のケアを怠り歯周病が再発しては意味がありません。再生療法後は、定期検診を受けて歯周病を予防することが大切です。