皆さんは歯科医院で歯石を取ったことはありますか?多くの方は歯石取りを経験されているかと思います。
私たち歯科衛生士は、患者さんの歯のクリーニングを行う際に歯石取りをしますが、これは単なる歯のお掃除という意味合いだけではなく、歯周病治療、歯周病予防にもなります。
今回は、その歯石除去にあたるSC(スケーリング)とSRP(スケーリングルートプレーニング)についてお話したいと思います。
歯石と歯石の種類
その前に、歯石とはなんなのかをご説明します。
歯石とは歯垢(プラーク)が石灰化して硬くなったもので、歯石の主成分はリン酸カルシウムなどの無機質で(80%程度)その他が有機質です。
歯石になると、歯ブラシではもう除去することはできず、歯科医院で取り除いてもらわなければなりません。歯垢は約2週間で歯石になると言われています。
歯石は、大きく分けて下記の2種類があります。
1.歯茎より上の歯の表面につく縁上歯石(えんじょうしせき)

縁上歯石
2.歯茎より下の歯根面につく縁下歯石(えんかしせき)

縁下歯石
縁下歯石は歯周病が進行して歯と歯肉の溝が深くなったところにできます。
歯石については厚生労働省のe-ヘルスネットでの詳しく記載がありますので、ご参照ください。
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトe-ヘルスネット|歯石
歯石除去の方法SC(スケーリング)とSRP(スケーリングルートプレーニング)について
SC(スケーリング)とSRP(スケーリングルートプレーニング)というのは皆さんには聞きなれない単語だと思いますが、歯科用語として使われています。
SC(スケーリング)
歯面に沈着した歯石(縁上歯石)やバイオフィルム(プラーク等と呼ばれる細菌の塊)、ステイン(着色汚れ)を除去することです。スケーラーと呼ばれる器具を使います。スケーラーには種類があり、手用スケーラー、超音波スケーラー、エアスケーラー等があります。クリーニングでは超音波スケーラーを使う医院が多いです。
歯のクリーニングではスケーリングを行っております。
スケーリング前
スケーリング後
※歯石除去直後。写真の通り歯石が付着していた歯肉は赤く炎症がみられます。1週間ほどで歯肉は引き締まり炎症が引いていきます。
SRP(スケーリングルートプレーニング)
SRPとは簡単に言いますと歯周病治療のことです。
治療が必要になるのは、主に中等度の歯周病から重度の歯周病の方です。
スケーラーを用いて歯周ポケットの中(歯茎の中の歯の根っこの部分)のプラークや縁下歯石を取り除き、汚染された根面のセメント質を除去してなめらかな根面にするという処置です。
ざらつきが残ってしまうと、再び歯周病菌が付着しやすくなります。歯根面を滑らかにすることで歯周病菌の再感染を予防していきます。
歯科医院で歯のクリーニングを受けましょう
最近は定期的な歯のクリーニングをしましょうとよくCM等で言われております。歯科医院で歯のクリーニングを受けられたことがない方、前回歯科医院に行かれてからお日にちがかなり経っている場合は、受診をお勧めします。
歯のクリーニングでは、歯石の除去も行います。定期的に歯科医院でメンテナンスを受けて歯周病を予防しましょう。
恵比寿デンタルクリニック東京では、患者様一人ひとりに合わせた歯のメンテナンスや指導を行っています。
どうぞお気軽にご予約ください。
恵比寿デンタルクリニック東京 歯科衛生士
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